鈴木裕斗さん声優生活丸10年。『D.C. Girl's Symphony ~ダ・カーポ~ ガールズシンフォニー』を語る
ガルスタ本誌で好評連載中の声優・鈴木裕斗さんが乙女ゲームに想いをしたためている本コラム。3月10日に発売されたガルスタ4月号では語り切れなかった想いを激白!
みなさん、ぎょす☆
このコラムもありがたいことに回数をひとつひとつ積み重ねきて、本当にたくさんの作品やイベントなどを取り上げさせていただきました! それもこのコラムを読んでくださるみなさんがいるから、続けてきてこれたのだなぁと改めて感じております! ありがとうございます♪
……と、なぜ冒頭から急にこんな改まった感じで始まったのかと申しますと……私事ながらこのコラムが掲載されるガルスタさんが発売になる2018年3月、その月末をもちまして声優生活丸10年を迎え、4月から11年目に入ろうとしています! 今の時期は、なんだか色々とデビューした頃のことを振り返って自分の歩んできた道がどうだったのか?とか、具体的にこの作品でこんなことがあって成長させてもらったなと物思いにふけったりなんかもします。
そこで今日は僕が声優の仕事で初めて関わらせていただいた乙女ゲーム作品『D.C. Girl's Symphony ~ダ・カーポ~ ガールズシンフォニー』をご紹介します! 知っている方には僕と一緒に懐かしいなぁ、そんなことあったよねと思い出に浸っていただきつつ、まだ知らなかったという方に是非知って興味を持っていただけたら嬉しいです。
この作品は男性向けの作品として沢山のユーザーから愛されている『D.C. ~ダ・カーポ~』の初の女性向け作品として発売されました。それが2008年のことになるのでちょうど僕がデビューした年! ということは、『DCGS』(と略させていただきます)も今年で丸10年を迎えることになるんですね♪
“桜”が大きなテーマになった儚く美しい世界観は引き継ぎつつも、女性向けということで甘酸っぱく爽やかに切ない物語が展開されていきます。僕の演じさせていただいた四之宮航平という温和で心優しい青年。でも実は双子の弟の稜平に対して劣等感を抱いていて心の内で葛藤していたり……この作品は航平に限らずなのですが、前半はとても爽やかな王道路線を感じさせ後半ではそれぞれのキャラクターが抱える秘密や心の葛藤に胸が締め付けられるくらい切ない物語が展開されていきます。
どこか共感できる様な等身大の悩みもあって、当時19歳だった僕は自分自身のことと重ね合わせながら演じさせていただいた覚えがあります。そしてDCシリーズの最大の魅力である不思議な力を持つ桜の存在が、とても素敵に物語を彩っていて泣けるんですよねー! 物語を彩る、といえばDCGSの大きな魅力には「音楽」というポイントも忘れず挙げておきたいですね。ゲーム中のBGMはもちろん、主題歌がほんとに……ほんとに素敵なんです!
爽やかさと疾走感がありつつどこか切なさも感じられる「Cherry's Magic&Love」という曲。ルート毎に変わるそれぞれのキャラクターが歌うエンディングテーマ。僕が航平として歌わせていただいたのは「素顔のコイビト」という楽曲なんですが、声がね……若い! 爽やか! 19歳の初々しさを感じることができますよ(笑)。
『DCGS』は声優として沢山の経験をさせていただき成長できた作品。先程“航平を演じた”なんて軽く書いてしまいましたが、初めてのメインキャラクターで携わった作品。ただただ昔から乙女ゲームが好きで、だから演じられることが嬉しい楽しいという気持ちだけでは成立しないこともたくさんありました。僕自身もたくさん葛藤して悩みに悩んで航平と向き合いました。そして、演じることだけでなくラジオやレコーディング、イベントと初めてのことを沢山経験させていただいたのもこの作品でした。
その長い時間で僕は本当に素敵な先輩方と様々な場でご一緒させていただき……ご迷惑をかけてしまうこともたくさんありましたがとてもお世話になり、色々学ばせていただくこともできました! その時のことはこれからもずっと僕のなかに息づいていくことです。
今でもこの『DCGS』をプレイしたり、楽曲を聴くと当時のことが鮮明に思い出されて……なーんか涙が出そうになるんですね! なんででしょう?(笑)。でもそれだけ僕にとってこの作品は大きな存在で、ゲームデビュー作がDCGSで良かったと心から思います。10年という年月が経っても、時代の流れとともにどんなに新しいものに移り変わっていっても、変わらずに心に響き続ける作品だと僕は思います! このタイミングだからこそ、また一からプレイし直そうかな~。プレイしながら初々しい自分の芝居に色々な意味で涙しそうだけど……(笑)。
出張版ではガルスタ誌面では書き尽くせなかった、溢れる想いをお届け中!
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